2013-09-16
今(2011/06)まで、IOデータ機器のHDC2-U2.0というUSB外付けHDDをファイル倉庫にしていました。これの特徴は、同じ容量のHDDを2台内蔵することができて、ミラーリングRAIDに対応している点と、ファンレスな点です。
ファンレスはメリットでもありデメリットでもあります。静かなのはもちろんのこと、ファンにほこりが詰まる心配もない反面、HDDの温度が上がりすぎる問題もあります。24時間稼働のファイルサーバで使用していましたので、回りっぱなしです。実際、今(6月)の季節でも、10秒以上持っていられないくらい筐体が暑くなります。夏になればもっと酷いことになると予想できます。
時と場合によっては意図的にファンレスの製品を選ぶこともありますが、常時通電のファイルサーバ用ですので、夏に備えて、ファン搭載のNASを購入することにしました。
amazonでNAS製品を物色してみました。個人的にNETGEAR社が好きなので、その線で候補を絞ってみたところ、
なんだか速そうです。
直線的なデザインもネットワーク機器っぽくて良いです。(某国内メーカーの丸っこいデザインは見るまでもなく即却下。IOデータ機器のデザインは結構好きなんだけどね。)
RAIDは必須です。1TBのHDD2台でミラーリングRAIDを組んで、合計1TBとして使用します。
HDDが付属しないベアボーンタイプで26,800円(2011/06現在)、、んー、微妙に高いけど。ま、いっか。1-Clickで注文!
購入して、とりあえずそのままつないでみました。DHCPでIPアドレスが割り当てられて、付属の設定ソフトから認識されるはずです。
が、認識されません。DHCPでのIPアドレスの取得に失敗したら、192.168.168.168が設定されて起動してくるという仕様なのですが、pingも応答がありません。カスタマーサポートに電話をし、状況を伝えたところ、初期不良かもということで、代替機を送ってもらったのですが、それでも認識されません。
2台が2台とも故障しているとは考えにくいので、じっくり調査することにしました。パケットキャプチャソフトWiresharkで、通信内容をのぞいてみます。その結果、DHCP Discoverパケットが消失してIPアドレスの取得に失敗している模様。
訳がわからずに、試しにHDDを1台搭載して電源を投入したところ、あっさり認識しました。HDDを搭載しないとIPアドレスの取得に失敗するというのは謎ですが、いくら仕様に「ホットスワップ対応」と書かれているからと言っても、HDD無しで電源を入れるとうまく起動してくれないようです。
大型(直径9cm)のファンを採用しているため、ファンレスと遜色ないくらい静かです。
LANコネクタが2つ搭載されています。フロントにUSB3.0が1ポート、リアにUSB2.0が2ポート搭載されています。外付けハードディスクをつないでバックアップができそうな雰囲気です。なんか高機能すぎて宝の持ち腐れな気がしないでもありません。
CrystalDiskMarkでベンチマークを計ってみました。
C:ドライブ。Seagete ST31000528ASです。
まあまあですね。
Z:ドライブに割り当てました。Seagate ST31000528ASの2台からなるX-RAID2(デフォルト)構成です。
PC ←→ ハブ(NETGEAR/GS108T) ←→ ハブ(NETGEAR/GS108) ←→ RNDU2000 で、配線距離はおよそ10mです。
シーケンシャルアクセスこそ負けていますが、ランダムアクセスは優秀ですね。読み込みより書き込みの方が速いです。1GBの搭載メモリと書き込みキャッシュが効いているのでしょう。
このベンチマーク結果は、イーサネットコントローラ Intel PRO/1000 の効果がかなり影響しています。MarvellやVIAのチップを搭載したNICを使用して測定してみましたが、その場合、上の結果と比べて2割~3割程度遅い性能しか出ませんので、NASの性能を引き出すには、NICの選択も重要になります。
本機はジャンボフレームに対応していますが、有効にしたところ、かえって遅くなってしまいました。面倒なので追求するのは止めました。